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医師の転職での常勤と非常勤のバランスの良い組み合わせを考える

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医師の転職での常勤と非常勤のバランスの良い組み合わせは何か?安定と給与と休暇からオススメを考察
医師の働き方というものは実に様々な種類がありますが、では一体どの働き方が一番バランスが良いのか?という問いに対して、バッチリ綺麗にハマる答えはあるのでしょうか? 

常勤や非常勤でのアルバイトなど、どの働き方にもメリット・デメリットがあり、転職などで仕事を選ぶ際は必ずこのことを考えた上で、バランスをとって勤務を組んでいくいく必要があります。 

今回は、安定・給与・休暇という面から考えて、バランスの良いと思われる常勤と非常勤の組み合わせ方について考えてみたいと思います。 

まず常勤と非常勤について知ろう

常勤と非常勤の違いは知ってる? 

我々は医師になって割と早い段階から、常勤と非常勤という単語を日常的に使用してきましたが、そもそも常勤と非常勤にはどういう違いがあるのでしょうか? 

同じ医療機関で週の大半を働くものが常勤、1日だけ定期でアルバイトに行くのが非常勤という、ざっくりとしたイメージは医師の誰もが持っていると思います。 

実際問題、これは確かに間違ってはいません。 

ですがテストでこの回答をすると100点ではなく、50点くらいといったところでしょう。 

この回答では、じゃあ定期の非常勤バイトで同じ医療機関に週2回行く場合はどうなのでしょうか?3回だったらどうでしょう??なんて質問にうまく答えられなくなってきます。 

上記のケースではどんどん境界があやふやになってくるように感じがちですが、実は常勤と非常勤バイトの間には明確に法律で基準が定められています。 

法的な常勤・非常勤の違いはなに?

では実際に常勤・非常勤の働き方に関して、法的には線引きはどのようにされているのかご存知でしょうか? 

「医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査要綱」では以下のように定義づけられています。  

常勤医師とは、原則として病院で定めた医師の勤務時間の全てを勤務する者をいう。 ア 病院で定めた医師の勤務時間は、就業規則などで確認すること。 イ 通常の休暇、出張、外勤などがあっても、全てを勤務する医師に該当するのは当然である。 

病院で定めた医師の1週間の勤務時間が、32時間未満の場合は、32時間以上勤務している医師を常勤医師とし、その他は非常勤医師として常勤換算する。 

引用:「医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査要綱」より一部抜粋

つまり例として、 

3時間 / 日 × 7日間 =21時間 

7.5時間 / 日 × 4日間 =30時間 

なんていう例はどちらも日数としてはかなりの量働いているし、常勤としての要項を満たしていそうですが、やっぱり医療法上は非常勤医師となります。 

一方で、 

9時間 / 日 × 3日間 =27時間 

これに当直業務を1日足せば、32時間を超えた勤務となるため、医療法上は常勤医師の扱いとなります。 

もう一度言いますが、何日働こうが1週間のうちで勤務時間が累計32時間未満の場合は非常勤医師、32時間以上勤務している医師は常勤医師という扱いになるのです。 

しかし、この内容は立ち入り調査において各病院の必要医師数をカウントする上での方針であり、実際には独自のルールで常勤と非常勤の間の線引きをしているような医療機関もあります。 

医療機関ごとの線引きは契約書を確認 

もしも常勤での転職をしたいと思って医療機関の求人案件をチェックする際には、常勤・非常勤の医療機関ごとの線引きを確認する必要があります。 

非常に珍しくはなりますが、求人案件の中には週3勤務でも常勤扱いとしてくれるようなものもあります。 

では医療法に従った線引きではなく、医療機関独自のルールを用いている場合はどう確認すればいいのでしょうか。 

線引きの確認は基本的には医師転職サイトなどに掲載されている可能性が高いですが、あやふやな場合などはエージェントに質問してみると、医療機関へ問い合わせをしてくれます。 

また医師転職サイト経由ではなく個人的に応募や交渉をする際などは、労働条件通知書や雇用契約者に記載があると思いますので確認してみましょう。  

それでも疑問な場合は、必ず医療機関の人事担当などに直接確認してみましょう。 

答えが明確に得られないような医療機関では、勤務すること自体をやめた方が良いかもしれませんね。  

常勤と非常勤バイトをどう組み合わせる? 

では実際に、常勤と非常勤バイトはどう組み合わせると良いのでしょうか? 

冒頭で述べたとおり、今回は安定・給与・休暇という3つの面から考えて答えを出していきましょう。 

職業としての安定 

これはやはり常勤の方が安定感はあるでしょう。 

基本的に医療機関としては、常勤と非常勤で同じ日数働くならば、常勤での雇用を望みます。 

そのため非常勤医師としてバイト勤務していると、ある日「実は常勤の医師を雇用することになったので、申し訳ないのですが先生との契約を打ち切らせていただきたく...」というように、急に解雇通告が来る場合もあります。 

このようなリスクを抱えて勤務を続けなければならないのは、非常勤勤務のデメリットであると考えます。 

もし非常勤として複数日バイト勤務をしようと考えている先生は、リスク回避のために複数箇所での勤務をオススメします。 

もし一箇所の医療機関から解雇通告をされたとしても、まだ他の医療機関での勤務が残ることになりますからね! 

給与のバランス 

どんな働き方をする医師であっても、給与に全く興味がない人はほぼいないのではないでしょうか。 

医師の給与に関しては、常勤として勤務する場合は社会保険料など諸々の関係もあり、常勤で働くよりも非常勤を敷き詰めて同じ日数を働いた場合の方が、明らかに額面は増えます。 

ただ社会保険料医療機関に負担してもらえるというのは結構バカになりません。 

この恩恵を受けつつ、かつ収入を上げようと考えるならば、常勤+非常勤バイトを入れるというのが良いのではないでしょうか。 

この方法は大学病院などで勤務していた医師にとっては、馴染みのある手法ではないでしょうか。 

ただ、大学病院では週に5日程度の常勤先への出勤が義務付けられている場合が多いですよね。 

しかし自分で転職する場合は、常勤の日数を調節することが可能になってきます。 

休暇の考え方 

医師は一般的に休暇が他の職種に比べて少ない傾向にあります。 

厚生労働省が公開している「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、全診療科別で1年間に実際に取得した年次有給休暇(有休)の日数についての記載があります。 

ランキングにしてみてみると、 

  • 4~6日 25.8% 
  • 1〜3日 24.9% 
  • 0日   22.3% 

となっております。 

引用:https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0102.pdf

また「3日以下」「7日以上」という2群にわけてみると、 

3日以下 47.2% 

7日以上 27.0% 

となっており、年次有給休暇の取得が3日以下の医師が半数近くになっていることがわかります。 

実際にはもっと付与されていますので、医師は付与された有休日数をほとんど活用できていない現状が浮かび上がります。  

その点、最初から常勤も非常勤も入れなければ、誰にも邪魔されることのない休暇を作ることができます。 

休暇は多いに越したことはありませんが、休暇を増やす=定期非常勤業務を入れられないということになります。 

そのため、ある程度はバランスをとって非常勤を入れるのか、あるいは休暇にしておいてたまにスポットバイトを入れるのかなどを決めるのが良いでしょう。 

常勤と非常勤バイトの組み方の割合を考える

では前章の「常勤と非常勤バイトをどう組み合わせる?」の内容を加味した上で、実際の仕事の組み方について考えてみましょう。 

常勤募集ではレアな週3日勤務からよくある週5日勤務まで、順に考察してみたいと思います。 

常勤週3日の場合

求人案件の全体数から考えるとかなり珍しい部類になりますが、医師転職サイトで検索すると意外と検索に引っかかってきます。 

中には常勤週3日のみの特集なんかの記事もあったりしますので、しっかり医師転職サイトの情報を見逃さないようにしましょう。 

この場合は仕事がない日の日数が週4日と、むしろ休みの方が多くなる逆転現象がおこります。 

このままでももちろん構わないのですが、何か強くやりたいことがない限りは開いたままにするのはオススメしません。 

結局ダラダラして何もしないまま過ごしてしまうことが非常に多くなってしまうからです 笑 

ここに2ー3日非常勤を入れることができれば、収入としてもフリーランスに近く、非常にお金を稼げる存在となるでしょう。 

また、休暇もある程度確保することができますので、メリハリを持った勤務ができるでしょう。 

常勤週4日の場合

週4日の勤務というものは、医師転職サイトの求人をみてみると、案件数としては比較的多くなってきます。 

というより常勤週3日の求人の数があまりにも少ないので、「週4日以下の常勤求人」なんて形でまとめて紹介されるケースも少なくありません。 

週4日でもまだ1週間のうち半分近くは休暇という形になりますので、非常勤を1〜2日間入れることにより収入の底上げが可能になるでしょう。 

面談などで週4.5〜5日希望の医療機関でも、エージェントを通して交渉してみると、意外と日数を減らして4日にしてくれたりする場合もあります。 

もしも常勤で週4日勤務の求人を案件を探したものの、あまりいい求人が見当たらなかった場合は、日数が多いところに駄目元で交渉してみるのが良いでしょう。 

医師転職会社のエージェントにお願いすれば、求人案件に対する問い合わせもすべてやってくれます。 

求人を探す上での幅が広がることによって、より転職がしやすくなることでしょう。 

常勤週4.5日の場合 

これもなかなか数としては多くみられます。 

この0.5日は土曜日などに半日だけ開院しているような医療機関の場合が極めて多くなっており、そのため「0.5日だけ増えても困るので、1日にしてほしい」なんて交渉を持ちかけたとしても断られることがほとんどです。 

この半日の勤務をどう考えるかなのですが、前向きに考えるなら「半休があってラッキー!」という感じなのでしょうが、僕個人の意見としては正直邪魔です 笑 

例えば「午前勤務が終わった後に、別の非常勤バイトを入れよう!」なんて思ったとしても、結構時間がシビアで就職できなかったりすることが多くみられるためです。 

また土曜から始まる当直バイトなども時間が噛み合わないことが多く、交渉が必要となってきます。 

個人的には旅行に行きたいので半日勤務してると結局フライトが夜になり、現地到着が夜中になり、無駄に1泊増え...なんてことになるので敬遠したいところではあります 笑

常勤週5日の場合 

もしもこの勤務に対して非常勤を詰め込むと、一日入れるだけで休日が週1になってしまいます。 

それでも「今までよりも休み増えてる!やった!」なんて喜んでしまう医師もいると思います。 

そう、昔の僕です 笑 

しかし休暇はそれなりにあったほうが、精神的な面でも肉体的な面から見てもかなりQOLが上がります。 

そのため休暇を取りたい!とか非常勤バイトを定期的に入れて給与の底上げをしたいなどと考えている場合には、常勤で週5日働くのは明らかに悪手であると言えるでしょう。 

非常勤を入れなければまあありかもしれませんね! 

クリニックや美容なんかはこの勤務体制が多く見られる印象です。 

医師のバランスの良い常勤と非常勤の組み合わせを考えるまとめ

今回は常勤と定期非常勤バイトを組み合わせて、勤務スケジュールを構築していく話をしました。 

個人的な結論としては可能ならば週3、妥協して週4で常勤として勤務して、あとは自分の好きなように非常勤を埋めるのがオススメです。 

仕事を探す場合、医師転職サイトに関しては得意・不得意がありますので、片方だけ探したい場合はしっかり使い分けて探していく方が良いでしょうが、同時に探すことももちろん可能です。 

その際は「週3常勤と非常勤勤務を2日入れたい」なんて具体的な希望を専任のエージェントに伝えるようにしましょう。 

複数登録して、各社の求人案件を組み合わせて最良を目指しましょう! 

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