皆さんはフリーランス医に対してどんなイメージをお持ちでしょうか?
華々しい世界!勉強や努力せずに今までよりも高給!将来安定!なんてことを考えている方はいますか?
絶 対 に あ り ま せ ん 笑
特にフリーランス医としてより高みを目指すためには、自分を磨いて、クリニック側からも欲しい人材になることが必須です!
今回はフリーランス医に必要な自分の価値を上げる方法について記事にします。
- なぜフリーランス医が自分の価値を上げる必要がある?
- フリーランスとして待遇が良くなるかも?
- フリーランスの医師に求められる価値とは?
- この2つの目線を合体して理想の医師像を考える
- 求められる医師として働くためには何が必要なのか?
なぜフリーランス医が自分の価値を上げる必要がある?
基本的にフリーランスとして働く上で、本当に何も考えずに働く場合でも、自分の評価というものは常勤時代よりも比較的重要になってきます。
なぜかというと評価が悪い場合は、中途や今年度のみでクビになったりする場合があるためです。
非常勤で雇ったはいいものの、全く働かないし、スタッフや患者に対する評判も悪いなんて医者をいつまでも雇い続けるメリットは医療機関にはありませんよね?
医局などの後ろ盾がないフリーランス医にとってはこの辺の問題は大きな問題となります。
フリーランスとして待遇が良くなるかも?
やる気のないフリーランスの医師が、雇用されている医療機関から安易に見放される可能性があることは、前章で書かせていただきました。
しかし自分の価値を上げることはデメリットだけではなく、逆に大きなメリットにもなり得ることを知っておいていただきたいと思います。
まず医師として医療機関からの評価がいい場合は、来年度の勤務の継続をお願いされる可能性が高いでしょう。
ただしこれに関しては、医療機関側からすると常勤>非常勤というスタンスのところが多いため、負けないようにするためには非常勤バイトとしてとても大きな価値を持っていることが必要になってきます。
個人的にさらに注目すべきメリットとしては、雇用に関する条件交渉などができたりするということにつきます。
僕自身も何度か自分でプレゼンをすることにより、待遇を上げてもらったりしたことがあります。
このように進退や待遇に関わる場合が出てくると、少しやる気も湧いてきますよね!
フリーランスの医師に求められる価値とは?
人間というものには様々な価値があると思いますが、一体フリーランスの医師に求められる価値とは何なのでしょうか?
ここでは患者側が求めるものと、医療機関側が求める医師の2通りで考えたいと思います。
患者が求める医師とはどんなものか?
医療知識がしっかりしている
これを求めない患者はおそらくいませんよね!
いくら人が良くても、ミスばっかりして患者の命を危険に晒すような医師に、誰が身体を任せたいと思うでしょうか?
このあと述べていく全ての要素は、しっかりした医療知識をベースにあくまで付加価値として成り立って行きます。
しっかりと患者を安心させ、適切な医療を行える知識と技術を身につけましょう。
コミュニケーションが取りやすい
医療知識がしっかりしていたとしても、話しにくい雰囲気を前面に醸し出していたり、質問したら怒ったりするような医師も同様にウケは悪くなっております。
医療知識が120点でコミュニケーション力が0点の医師と、医療知識が60点でコミュニケーション力が60点の医師がいたら、もしかすると同じ平均点だとしても後者を望む患者も少なくないのではないかと考えます。
時間が勿体無いからと省きがちな雑談などから、診断や治療につながるような思わぬ情報が得られることも多くあります。
患者と喋ったことはたとえ雑談であっても覚えておいたりメモを取ったりすることで、更に患者との関係性を高めることも可能です。
患者からの印象がいいということは、クリニックも印象上がりますのでみんなWin-Winですよね!
細かいニーズに応えてくれる
これはたとえば「俺の順番はいつも一番にしろ!」なんて患者の無茶な要望にすべて答えようとするのとは少し違い、「このかたは飲み薬が多いからできるだけ内服のタイミングを揃えよう」などなどと生活背景を考えて、うまい具合に気を配れるということが重要であると考えます。
他にも
- 昼は仕事で忙しく休憩も取れない患者に、分3で処方する
- 夜仕事の患者に夕食後内服で「眠気」が副作用として多い薬を出す
- 足が悪い人を週2〜3回など頻回に来院させる
などなど、ここら辺は医師側の少しの配慮で、いくらでもどうとでもなりますよね。
またこの小さな配慮は同時に服薬コンプライアンスの向上にも直結し、結果として治療に大きく貢献してくれます。
もし自分が患者と同じような生活サイクルだったらどのような治療が簡便かつ効果が高いかなどをちゃんと考えて処方しましょう。
医療機関側が求める医師とは
入職して即戦力として働くことができる
医師として入職した後に、求められるのは「医師としての成長」なんてものではありません。
では求められるものは何かというと、即戦力になるということです。
これはフリーランスの医師に求められる最低限の医療的な要求になります。
教育なんてものをしてくれるのはおそらく医局派遣の外勤先くらいなもので、普通にアルバイトなんかで行った場合は誰も何も教えてくれません。
そして戦力にならないような医師は、純粋に雇用してもらえないのです。
ある程度実力をしっかりつけた上で、フリーランスに転向してみましょうね!
患者、コメディカルと良好な人間関係を築ける
これは前述した「コミュニケーションが取りやすい」の項目と重複しますが、患者のみならずコメディカルとの関係も非常に重要となります。
コメディカルとうまく疎通を取れないと、インシデントやアクシデントにつながる可能性もあり、医療的な面でもデメリットが大きいです。
そもそも空気が悪くて仕事を一緒にやりたくないでしょう!
良好な人間関係は、良い職場の空気を生み出すことが多いと考えます。
雑談なんかも業務に支障のない範囲ならしっかりやって構わないでしょう!
給料に見合った働きをする
医師は給料の割に業務が暇だったりすると「ラッキー!」くらいにしか思わないでしょうが、医療機関からしたら純粋に売上よりも給与の方が高かったらそれは「赤字」ということになってしまいますよね。
例えば医療機関が日給8万円払っているのに、そのいしが1日で患者を5人しか診れない医師だった場合は、果たして雇用する医療機関側としてはどう考えるでしょうか?
あ、こいついなくてもいいな!採算度外視で医師を雇い続けるわけにもいかず、いずれ解雇しなければ...となりますよね。
つまりフリーランスの医師は、医療機関から見た評価が給与に見合っているか、それ以上であればあるほどいいのです。
普通に考えたら当たり前ですよね笑
また、自分の存在感を出すためには、一般的な業務の他に、特殊な手技や専門分野など他の医師とは一味違うなにか特別なものがあると重宝される場合もあります。
自分の特色やウリになるようなものが何かわからない場合は、医師転職サイトやバイト求人サイトのエージェントに評価してもらうのも一つの手です。
経験豊富なエージェントに客観的な評価をしてもらうことはとても重要ですので、一度試してみましょう。
コストなど多少の収益を考慮して診察にあたれる
これはどこの医療機関で働く場合や、あるいは常勤であってももちろんほんとは意識しなければならない点ですが、軽視される場合が多いですよね。
今までめちゃくちゃそこらへんを考えながら医業を行っていた医師は正直少ないのではないかと思います。
しかしフリーランスとして医療機関に雇用される場合、特にクリニックなどで勤務する場合は特に重要になってきます。
しかし実際にそのような意識や知識はどこで学べば良いのでしょうか?
簡単な手法としては、「慣れているスタッフに聞く」というのが一番でしょう。
特にクリニックなどでは看護師や医療事務がそこらへんについてかなり詳しかったりする場合も多いです。
また、熱心な院長などは指導してくれることもありますので参考にしましょう
ただ、絶対に注意していただきたいこととしては、違法、もしくは悪徳な医療は絶対にやってはいけません。
診療報酬を上げるために不要な検査をするなどは言語道断です。
あくまで医者としてのプライドは捨てないでください
患者ファーストの姿勢で医療を行い、なおかつしっかり拾えるものは拾っていくという風に仕事をしていきましょう!
この2つの目線を合体して理想の医師像を考える
これらを総合すると、患者・コメディカルとしっかりコミュニケーションをしっかりとれ、知識もしっかりしており即戦力になり、それでいて収益を上げれる医師となります。
これこそ「ぼくがかんがえた、さいきょうのおいしゃさん」なのです!
こんなんウケるに決まってるやん!!!(憤怒
しかし、収益やコストに関する観点があるというのは意外と見落としがちではあるのでよく覚えておきましょうね。
求められる医師として働くためには何が必要なのか?
前章の項目をめちゃくちゃ簡単にまとめてしまうと、「知識」、「コスト意識」、「コミュニケーション能力」という感じになります。
この三つを得るためには一体何が必要になるのでしょうか?
必要なものはすごく単純なのですが、みなさんお分かりでしょうか?
- 勉強をする
- コミュニケーションをとる
当たり前ですよね、怒らないでください。
でもこの2つが非常に重要になる上に、粗末にされやすい項目になるのです。
これらを勉強することによって、存在感を大きくすることは可能です
どういうことか解説してみましょう。
フリーランス医師としての勉強をする
フリーランスとしての医学知識の勉強
前述したことの中で勉強が必要なのは、医学知識とコスト関係の勉強の二つになります。
もちろん医学の知識は医者として働く上で必要不可欠なので、そもそも勉強するのが当然です。
ただ医局などに所属した時と違い、勉強を強制される場面が激減します。
論文を書く必要はありませんし、学会も別に意気込んで参加する必要も無くなってきます。
切磋琢磨する同期などもいなくなってしまうので、基本的には自分のため(ほんとは患者のため)に勉強するだけになってしまうのです。
怠けて勉強しないことは簡単ですが、知識のアップデートなどはほっといてできるものではありません。
先進医療などを取り入れる必要はありませんが、ある程度治療などに対する時代の流れを知っておき、基本的な治療がしっかりできるよう勉強し、文献や学会などもできる限り積極的に参加するようにしましょう。
フリーランスとしてのコストの勉強
一方、コスト面の勉強に関しては、まず地域によって特別ルールがある場合があります。
たとえば、「レントゲンはこの関節は○枚以上撮像すると、絶対必要な項目であっても必ずレセプトで切られる」なんていうような、正直なところ医学的根拠に欠いたルールになります。
これはいくらインターネットなどを検索したり、書籍を読み漁ったとしても情報を見つけることは至難の技でしょう。
またクリニックごとのマイナールールなどもありますので、手っ取り早いのは院長や医師事務などに聞いてしまうことです。
決して嫌がられることはなく、むしろ「お、この医師はコストのことも考えて診察できる医師か」と高評価になると思います。
あとはおすすめなのは医科診療報酬点数表を読むということです。
つまりこの本を読むことにより、自分が診察においてどの程度利益を生み出している、あるいは損になる行為をしているのかを検討することができます。
月に1度しか申請できない検査を週1でとったりするのは、初回以外は全部切られてるわけですよね。
そういう目線で見ると、この医科診療報酬点数表は結構面白いんですよ!
おそらく開業医のように経営者目線を持っている石は必ず一度は目を通していると思います。
買う必要はありませんが、一度は目を通すようにしてみましょう!
周りの人間とひたすらコミュニケーションをとる
同じ医療知識レベルの人間なら、全く喋らない医師よりもコミュニケーション能力が高い医師の方が絶対に重視されます。
絶対です。
じゃあコミュニケーションが苦手な医師はどうしたらいいのか?死ぬしかないのか?というとそんなことはありません。
場数を踏みまくればいいのです。
というか丁寧に真摯に、変態的な発言をせず前向きに会話できれば、だいたい会話での印象は悪くありません 。
距離感を間違えるのだけは注意しましょう。
フリーランスの医師が自分の価値を上げる方法まとめ
フリーランスに必要な自分の価値を上げる方法について書かせていただきました。
僕も勤務医の時はあまり意識したことはなかったのですが、フリーランスにはフリーランスなりの戦い方があるので、それを知っておくことは大切だと考えます。
ただここに書いたことはフリーランスとは欠いていますが、もちろん勤務医であってもめちゃくちゃ使える内容です。
ただ勤務医の場合はコストを意識しようが、収益をあげようが、いくら患者受けが良かろうが、医師個人の待遇が変わったりすることはほぼないのが残念なところではありますが...。
ただ自分の価値を上げることは、その時にメリットが少なくても、後々大きく花開く可能性もあります。
自分の価値を上げて、フリーランスでも戦える人材となりましょう!
そして価値を上げつつ、早速新しい職場を探しましょう!!
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