常勤医として働いていると、非常勤バイトだけして生活したいなあ...とか、フリーランスとして働くのはどうなんだろう?と考えてしまうことは、医師ならば誰でも一度はありますよね!
医師の働き方が柔軟になってきている現代の医療界において、常勤医とフリーランス医の間には働き方にどのような違いが出るのでしょうか?
今回はフリーランス医師と常勤医とを比較し、それぞれどのような方が向いているかを簡単に考察してみたいと思います。
フリーランス医師とはどのような感じ?
フリーランス医師の働き方
フリーランス医師は複数の病院と非常勤として雇用契約を結び、働くというスタイルの就業形態をとります。
基本的には外来や内視鏡などの手技、企業健診などの産業医業務などをメインとして働くことが多くなります。
また技術が優れている外科医などでは、非常勤として手術などをする場合もあります。
これらのことに関しては基本的に医療機関や、自身の専門科の他の医師たちとも相談しながら決定することとなることが多いでしょう。
フリーランス医師の勤務時間
勤務の時間や日数に関しては、各医療機関との契約によって大きく変わります。
また、同じ医療機関で毎日働く事もほぼないため、開始時間や終了時間が日によって違うなどということもよくあります。
勤務時間などは雇用契約によって定められており、多少の残業が発生することはあっても、夜中まで残って仕事をしなければならない...なんてことはまずありません。
もちろん契約によっては当直や、夜間に呼び出しのある勤務形態にすることも可能です。
フリーランス医師の勤務日数
1つの病院で週に3日働き、あとい2日を別の病院で働いても構いませんし、週に5日それぞれバラバラの病院で働くことも可能です。
1週間のうちに何日労働するかに関しては、自分の裁量で決定することが可能になりますので、容易に調整可能です。
バリバリ働きたければいろんな医療機関と契約を交わし、週に6日働いたって構いませんし、自分の時間を大きくとりたいなんて方は週3日だけ働くように契約をすればいいだけの話です。
週に3日を1つの病院で働き、残りの2日を別の病院で働くことや、週に3日・3カ所それぞれの病院で働くこともできます。
フリーランス医師の給与
フリーランス医師の給与に関しては、診療科や地域によってもある程度異なります。
基本的に給与は日給制もしくは時給制であることが多く、ほとんどの場合は時給1万円を下回ることはありません。
医師が不足している地域やより高い知識や技術を求められる領域では、さらに時給が高くなることもあります。
9ー17時勤務(時給1万円)、週5勤務の場合、
日給8万円×週5日勤務×4週間=月収160万円
となります。
年収は160万円×12ヵ月=1920万円となります。
給与自体は常勤医の給与などと比較した場合、ぱっと見フリーランス医師が上回るケースも見られますが、常勤医の場合は役職手当や残業代、アルバイト、福利厚生などがあるため被hかくの際は注意が必要です。
おるとは常勤の給与と比較する場合は、常勤の年収は×1.3倍くらいしてフリーランスの給与試算と比較するようにしています。
フリーランス医師の雇用
フリーランス医師が一番気をつけなければならないのが、経営難や常勤医の補充に伴うフリーランス医師の解雇です。
もちろん事前に解雇の通告をしてくれるのですが、やはり解雇となると新しい勤務先を探す必要が出てきます。
即座に医師転職サイトなどを利用して、出来るだけブランクが生まれないようにうまく立ち回るようにしましょう。
フリーランス医師の学業
フリーランス医師の場合、論文をみんなで読む抄読会や、症例検討会やカンファレンス、強制的な学会参加などもありません。
そのため放っておいても勝手に自分の知識が増えていくことはまずなく、むしろ古い知識すら下手すると忘れていってしまう可能性もあるため、知識のアップデート自発的かつ継続的に行う必要が出てきます。
また専門医などの資格に関しても、麻酔科などのように常勤が必須として定められている場合などは維持が難しくなってしまう場合があります。
ついでに学会参加なども基本的には自己負担となります。
1.常勤医の働き方とその特徴
昔は医療の世界では「医局」という組織が、あらゆる面で非常に強い力を持っていました。
医局は医局に属する医師を関連する病院に派遣することが重要な役割のひとつで、医師のキャリアプランに大きな影響を与えるものでした。以前は大半の医師が医局に属していたこともありましたが、現在では医局に属することなく働くことも可能になっています。
常勤医とはどのような感じ?
常勤医の働き方
常勤医は特定の病院と雇用契約を結び、その病院で週に4〜6日程度勤務する就業形態です。
これに追加して月に4回程度当直に入るのが一般的となります。
病院で勤務する場合、病棟、外来がメインの労働の場となり、+手術、手技などが診療科によって追加されます。
そのほかに抄読会、カンファレンス、勉強会、医局会などなど、業務以外にもやるべきことはたくさんあります。
常勤医の勤務時間
診療科にもよりますが、常勤医としての働き方は非常に多彩で、フリーランス医師と比較すると多忙なものになるケースが多いでしょう。
そのため定時前後などに勤務時間外の労働も発生し、契約の時点で取り決めない限りほとんどのケースで当直業務や夜間のオンコール業務なども存在します。
また前述した通り、抄読会、カンファレンス、勉強会、医局会などなど、自分の業務を終えたとしても、その後にやるべきことは山積みとなります。
それを終えても明日の手術の計画を立てたり、論文や研究を進めたりなどやることは尽きません。
皆さんもご存知の通り、医師の過剰な労働が問題となるのは、常勤医がほとんどです。
医師という職業は、社会に貢献しなければならないという意識も強く、やりがいを搾取されることも少なくありません。
そのため何も考えずに常勤医として黙々と働いていると、気づけば自分の意志で働く時間などをコントロールすることができなくなる状況に陥っていることもよくあります。
常勤医の勤務日数
勤務日数に関しては、「常勤医の働き方」で前述した通り、契約した病院で週に4〜6日程度勤務することになり、これに追加して月に4回程度当直に入るのが一般的となります。
また場合によっては、研究日に非常勤バイトに行ったりすることも可能です。
勤務医の場合、自分で労働日数を調節することはなかなか困難ではあります。
常勤医の給与
こちらは診療科や地域によっても大きく異なります。
厚生労働省の平成28年賃金構造基本統計調査によると、医師の平均年収は約1,240万円となっています。
国税庁の民間給与実態調査によると、令和元年における日本人の平均年収は約436万円となっていますので、一般的な職業に比べると年収は高いといえます。
しかし勤務の内容、拘束時間の長さ、責任の重さなどを考えると、そのわりに報酬が少ないと考えている医師は少なくありません。
幸いアルバイトが可能な場合が多いので、週に1~2日ほど非常勤バイトに行く医師も多く見られます。
常勤医の雇用
常勤医は病院と雇用契約を締結して働くことになります。
基本的に医師を雇用する医療機関側としても、医師がコロコロ変わることは望ましくないので、よほどのことがない限り常勤医がクビを切られることはないでしょう。
医局派遣などで赴任する場合は、数年程度で派遣先を変更されることも少なくなく、特に学年が若い時にこの傾向は顕著にみられます。
そのため雇用は極めて安定的であると考えて良いでしょう。
そして厚生年金や社会保険などはフリーランス医師と比べても手厚く、退職金などの対象となることもあるでしょう。
退職金はその病院で勤務した年数が長くなればなるほど、退職金の額も増加します。
さらに専門医や認定医などの資格維持もしやすく、学会への参加費なども病院が負担してくれる場合も少なくありません。
フリーランス医師と常勤医のどっちが自分向き?
フリーランスが向いている医師
フリーランスが最も得意とするのは「ワークライフバランスをうまく調節する」ということです。
就業時間や日数、給与など、ワークライフバランスを考える上で大切な条件を全て自分で比較・検討できることが強みになります。
例えば趣味に時間を使いたい、副業をしたい、育児・介護などに時間を割きたいなどなど時間の融通をきかせたり、医局をやめて短期間でがっつりお金を稼ぎたい場合などっは、まさにフリーランスとして働くことを検討すべきでしょう。
実は一時的にフリーランスを選択される先生はかなりの数います。
常勤医が向いている医師
常勤医として勤務することは、医師としての知識や経験、手術や手技などの技術、研究など自己研鑽を続けスキルアップを図りたいときにオススメです。
難しい症例や専門性の高い症例などにも触れることが多く、学会参加や論文執筆などのための補助も出るため、専門医・認定医取得や論文発表などにも有利になるでしょう。
雇用的にも安定しているため、家庭がある先生などは常勤として働く方が向いているでしょう。
また金融機関からのローンなども通りやすい傾向にあります。
フリーランス医師と常勤医とは?どっちが自分向き?まとめ
フリーランスとして働くことと常勤医として働くことには、どちらにもメリット・デメリットが存在します。
自分が今何が必要なのか、将来定に何が必要になるのかということを考え、自分の将来のキャリアをしっかりと考えるようにしましょう!
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