
医師の転職では、雇用契約書を十分に確認しないまま入職してしまうケースが少なくありません。
特に「口約束」で条件を確認しただけの転職は、入職後に勤務内容や待遇の違いが発覚し、トラブルにつながることがあります。
本記事では、雇用契約書を交わさずに転職したことで実際に起こった事例をもとに、医師が陥りやすいリスクを整理します。
あわせて、転職前に必ず確認すべき契約内容と、同じ失敗を避けるための考え方を医師向けに解説します。
フリーランス整形外科医としての転職経験をもとに、医師転職、非常勤勤務、スポット求人など、医師キャリア領域に関する情報を発信しています。
医師の退局・退職サポート実績は延べ1000件以上以上あり、医師転職やバイトに関して、m3.com、MedPeer、AERAなど様々なメディアで連載、掲載経験もあります。
この記事でわかること
- この記事でわかること
- 医師の転職で雇用契約書と労働条件通知書は何が違う?基本と優先順位
- 医師の転職で雇用契約書が必須な理由
- 雇用契約書がない場合に起こり得るトラブル一覧
- 雇用契約書がなかったために失敗した体験談
- 雇用契約書を確実に活用するための実践ポイント
医師の転職で雇用契約書と労働条件通知書は何が違う?基本と優先順位
医師と医療機関とで雇用契約が発生した場合に取り扱われる書類は2種類あります。
それが労働条件通知書と雇用契約書になります。
労働条件通知書とは何か
労働条件通知書は労働基準法第15条1項(労働条件の明示事項)で作成、交付が義務付けられている書類で、簡単にザックリ言えば「労働条件はこんな感じですよ」と医師に渡すパンフレットのような存在となります。
つまり同意を得たかどうかは口頭でのみのやり取りとなります。
雇用契約書とは何か
一方で雇用契約書は賃金や労働時間、就業場所、休日についてなどの労働条件について、これに合意し契約を取り交わしたことを書面として残す書類のことです。
そのため雇用契約書は医療機関側から一方的に発行されるものではなく、医師・医療機関の双方が合意したうえで署名と捺印をして、契約書としてお互いに控えを保管するというのが一般的となっております。
医師の転職で雇用契約書が必須な理由
医師・医療機関の双方が合意したうえで署名と捺印をして、契約書としてお互いに控えを保管するということにより、お互いがいつでも契約内容を確認することができ、逸脱した業務や要望があれば契約書を盾に身を守ることができます。
口頭での約束だけでは、前はこう言っていた、言わなかったなどの水掛け論に発展する場合が多く、結果として不利益や軋轢を生む原因になる可能性が高いです。
お互いに合意したという動かぬ証拠になるわけですので、「いやそんなことこっちは言っていない」なんて言っても逃げ場がないのです。
契約書自体は法的には作成する義務はないのですが、絶対に作成すべきだという理由はトラブルの原因を排除するという一点に尽きます。
雇用契約書がない場合に起こり得るトラブル一覧
雇用契約書がない場合に特にトラブルになりやすいものは
- 賃金・賞与・残業代
- 契約期間・契約更新
- 職場・勤務地変更
- 退職・解雇
についてが多いのではないでしょうか?
具体的にどのようなトラブルが想定されるか、順に列挙して見ます。
賃金・賞与・残業代に関するトラブル例
- 契約していざ勤務を開始したら、事前に話された給与よりも安い額だった。
- 有給をもらえるという話で入職したが、実際に勤務してみると有給が取れないシステムだった。退職時の買取も応じてくれなかった。
- 残業代が出るとのことだったが、支給されなかった。あるいは残業時間をつけさせてもらえなかった。
などなどのトラブルが起こる可能性があります。
契約期間・契約更新の不一致とリスク
- 1年で辞めるつもりだったのに、辞めることをずるずる引き伸ばされた。
- 更新を希望していたのに唐突に契約解除されてしまった。
などなどのトラブルが起こる可能性があります。
職場変更・勤務地変更によるトラブル
- いきなり同法人の違う地方の病院行きを命じられた。
- 事前の話と違い、自分の希望のところに就任させてもらえなかった。
などなどのトラブルが起こる可能性があります。
退職・解雇トラブルの典型例
- 医療機関の都合で中途半端な時期での退職を迫られた。
- 不当な理由での解雇を迫られた。
などなどのトラブルが起こる可能性があります。
雇用契約書がなかったために失敗した体験談
雇用契約書なしで起きた実例
これだけしつこく雇用契約書を作れとブログ内で言ってるので、感のいい読者たちは察したかもしれませんが、僕ももちろんトラブって痛い目に遭っています。
簡単に話すと、口約束で契約したものの勤務直前に大幅に賃金を下げられ、その条件を飲むか契約を無しにするかを迫られました。
この時に雇用契約書を作っておかなかったことを、どれほど悔やんだかはいうまでもありません。
また他の医師の話でも、突然業務に強い制約を課されたものや、働く前に聞いた話と大幅に条件が違ったなどというものをTwitter上で散見しました。
トラブル後の勤務継続の辛さとストレス
痛い目にあった場合、その医療機関への不信感を拭うことはできず、そのまま契約期間ずっと勤務する羽目になります。
金銭や肉体的な負担を背負うだけではなく、精神的にも負担を背負ってしまうことになるのです。
ずっとイライラしてしまいますし、新しく嫌なことがあった場合などのストレスは尋常ではありません。
くれぐれもトラブルを起こさないための予防策を講じる必要があるでしょう。
雇用契約書を確実に活用するための実践ポイント
雇用契約書は医師・医療機関の双方が合意したうえで署名と捺印をして作成をします。
医師・医療機関の双方がいつでも契約内容を確認することができ、逸脱した業務や要望があれば契約書を盾に身を守ることができます。
また金銭的・肉体的・精神的な負担を減らすためにも、契約書は強い効果を発揮します。
個人で交渉する際は特に自分から言わないと契約書の話が出てこない場合も少なくありません。
医師転職サイトのエージェントが付いている場合は、彼らが手配をしてくれるためにこのようなトラブルに巻き込まれることはほぼありません。
強く交渉するほどの勇気がない場合は、あらかじめ医師転職サイトを経由して仕事を探すのが良いでしょう。
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